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部品を作る
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「おもちゃ修理をしていると、部品が欠けていて修理出来ない」なんて言う事はしょっちゅう。そんな時、「部品が無いから直せません」なんて言わず、「どうしたら補完出来るか」考えるのがおもちゃ病院流。それを考えるヒントがここにあります。

必要な強度 一番最初に考えるのは、欠けた部品を補完するのに必要な強度です。動く部分なら、それなりの強度が必要ですから、固い部品でなければ持ちませんし、逆に動かない部分(外装の割れ等)なら、なるべく見た目が良いようにしたい。ですから部品にかかる力の大きさは部品作りの出発点です。
必要な形 見た目を重視するか、強度を重視するかで材料を選んだら、次は必要な形です。強度重視の場合、主に駆動部分ですから、力がかかっても大丈夫な金属を使う事が多く、主に空き缶のブリキを切り出したり、釘などを使って、「どんなものを使えば必要な形が出来るか」思い描きます。逆に外装の場合、なるべく見た目を良くしてあげたいので、近い部品(プラスチック等)から切り出したり、グルーガンという、溶けたプラスチックを使って接着する道具で穴埋めしたりします。
接着剤の選定 接着剤の選び方も大事な選択。強度が必要な所には瞬間接着剤を使いますが、接着面が小さいと、思ったような強度が出ません。そこでエポキシ系という接着剤で接着面を覆うように固めたりします。逆に、強度より柔軟性が必要な時は、ゴム系接着剤やグルーガン等、固まっても柔軟性のある接着剤を選びます。
総合的な
考え方
おもちゃ修理に限らず、何かを修理したり、作ったりする時、まったくのゼロから作りたい場合、求められる機能を徹底的に絞り込む事が大切です。「それをする為にはどんな機能が必要か」「どこまで形にこだわる必要があるか」を極限まで絞り込む事で形が見えて来ます。私が昔、「ガソリンが無くなった時、他の人から貰う為の道具が欲しい」と思った時、必要なものは「ガソリンに侵されない材料」、「吸い上げる機能」でした。そこで「シャンプーの空き容器のポンプ」に行きつきました。それに金魚の水槽に空気を送るチューブを組み合わせる事で見事完成。修理って創造力の限界との戦いです。

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