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接着剤
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接着剤っていろいろな種類があって、どれを使えばいいのか分からない事ありますよね。ここでは接着剤の種類・仕組みと、どんな時にどれを使うか書いてみたいと思います。

ポイント 材質 接着剤はオールマイティーな、何でも付く物から、紙や木、発泡スチロールしか付かないものがあります。例えば糊は紙、木工用ボンドは紙や木、発泡スチロールしか付きません。また、発泡スチロールに有機溶剤(シンナーの入った物)を使うと溶けてしまうので使えません。ですから、付ける物の材質は、接着剤を選ぶ上でも重要です。
接着時間 接着剤には、すぐにくっつくものと、時間をおくものがありますね。「早くくっつく方が良いに決まってる」と思われるかもしれませんが、すぐにくっついてしまうと不便な場合があります。ですから、場合によって速乾性と、そうでないものを選ぶ必要があります。速乾性だと困るのが位置の調整の必要なもの。こう言ったものは固まるまでにある程度時間のかかるものを選びます。
弾力があるか ある程度弾力が無いと困る事もあります、固まったは良いけれど、カチカチで弾力が無いので、力がかかると取れてしまう事もあるからです。
凸凹は無いか 凹凸のある素材(欠けている等)は、隙間を埋める事が出来ない接着剤では付きません。ですので、グルーガン、あるいはエポキシ系接着剤のように、隙間を埋められるものが適しています(ただし、エポキシ系は、ある程度固まってからでないと流れてしまいます)。
吸い込まないか 木など、穴の多い材質は、瞬間接着剤等のサラサラした液体は吸いこんでしまいます。木に瞬間接着剤を使う時は、「ゼリー状」等と書いた、吸い込みにくい種類を使って下さい。
選び方 木工用ボンド 木や紙、発泡スチロール等は付きますが、用途は広くありません。元々水に溶けやすい性質の為、固まっても、お湯に浸けると取る事が出来ます(木工業をやっていた両親が、よくそうやってやり直していました)。
ゴム系接着剤 基本的に、この接着剤(皮・ゴム用等と書いてあります)があれば、たいていのものは付きます。ただ、発泡スチロールなどは溶けてしまうので、使わない方が良いでしょう。このタイプは乾くのもそれほど時間がかからず、瞬間接着剤のような速乾性は無いので、位置の微調整もしやすいし、ゴムを有機溶剤(シンナー)で溶かしたものなので、固まっても弾力があり、力がかかっても取れにくいというのも特徴です。 ゴム系接着剤
瞬間接着剤 その名の通り、数秒〜数十秒で固まるのですが、固まると弾力性が無いので、ひねったりするとポロッと取れてしまいます。固まる時間はくっつける材質により違ってきます。「シアノアクリレート」という樹脂が、空気中の水分で固まるのを利用していて、乾燥した所に保管しないと、カチカチになって使えなくなってしまいます。袋入りの物を買うと、固まらなくて便利です。 瞬間接着剤
エポキシ系
接着剤
A液とB液という、2つの液を同じ量混ぜる事で硬化させ、接着します。時間がかかりますが、接着力は強力で、多少凸凹があっても、接着出来ます。 エポキシ系接着剤
グルーガン ホットボンドとも言うようですが、棒状の「グルースティック」という樹脂の棒を後ろから差し込み、熱で溶かして、引き金を引く事で先端から樹脂が出て来て固まります。どうしても凸凹になりやすいので、私は半田ゴテでなでてならしています。欠点はイマイチ接着力が弱い事。でも、固まっても弾力性がある事から、電池の接点が腐食して、銅板で作った時、当たりを強くして接触を良くする為のクッション材として使うという技もあるんですよ。 グルーガン
複合技 瞬間接着剤
と釣り糸
横からの力に弱い瞬間接着剤ですが、釣り糸で縛ってから瞬間接着剤を垂らす事で、意外と強い力に耐えられます。昔、眼鏡のつるが壊れてしまった時、このやり方で持たせました。どちらも透明に近いので、意外と気付かれませんでした。例えば100均で売っていた4号のナイロンテグスの強度は太さ0.33mmなのに6.8Kgという力に耐えられるということで、理論上は、1本で5Kgのお米を吊り下げても大丈夫と言う事です。また、テグスは伸縮性もありますから、そう言う点でも最適の素材と言えます。写真は革の鞄を修理した所。ひとつは破けてしまった事例、もうひとつは穴の所から切れてしまった事例です。 テグスと瞬間接着剤で修理した事例
ビニールテープ
とエポキシ系
息子がプラスチックの筆箱を割ってしまった時に思いつきました。ビニールテープで壁を作り隙間にエポキシ系接着剤を流し込むと、透明なプラスチックになり、乾いた後でビニールテープを剥がしても大丈夫です。グルーガンのない時代、アイデアで勝負しました。

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